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『ボヘミアン・ラプソディ』映画のあらすじ&感想/興奮して感動して泣きました

2018年公開。クイーン世代ですがファンではありませんでした。ところがボーカルのフレディ・マーキュリーが亡くなった日に、「もうクイーンの曲を歌う人がいないんだ」と気づくと、ものすごい喪失感に襲われたのを覚えています。ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)

あらすじ

「スマイル」というバンドにフレディ・マーキュリーがボーカルで加入したのは1970年のことである。厳格な家に育ったフレディだが、父親とは対立し音楽を愛していた。

ギターのブライアン・メイ、ドラムのロジャー・テイラー、ベースで加入したジョン・ディーコンの4人が揃い、クイーンとなった。4人とも曲を作り様々な楽器をこなす。レコーディングも工夫を重ね、幾重にもハモり、美しいとも言えるサウンドを作り出していった・・。

感想

数限りないヒット曲のある、スーパーロックバンド「クイーン」。レディ・ガガの芸名もクイーンのヒット曲「RADIO GA GA」からきています。

東洋の果ての日本でも、クイーンの曲を聞いたことのない人はいなかったでしょう。そんな伝説のバンド「クイーン」を映画化すると聞いたとき、それでもファンではなかった私は、映画館に行くのをどうしようかと思ったぐらいでした。しかしそれは今、猛烈に反省しています。

ほんとうに劇場で見てよかった。「ウイ・ウィル・ロック・ユー」が始まったときの鳥肌と涙。クイーンのファンじゃなかった自分からそんなものが出ようとは。そして曲の途中からはうれしくて笑いながら感動している自分。こんな自分に会えるとは何十年ぶりでしょう。

映画は時系列を追って展開していく作りで、感情移入がしやすいようになっていたと思います。だからきっとクイーンを全く知らない人が見ても、最後にはファンになって劇場を出ていくのではないでしょうか。

主演のラミ・マレックの努力もすごい。よく見たらもとの顔立ちはフレディとは似ても似つかないです。それなのに衣装や髪型を同じにするとハッとするぐらいそっくりです。乗り移っていたんでしょうか。

マイクパフォーマンスは完コピと言っていいと思うし、そして前歯の義歯をしばらく付けて生活したらしいですね。そういう並々ならぬ気持ちが映像にはちゃんと現れます。それこそが私たちに感動を与えると思います。

・・もちろん、フレディのほうが魅力的ですが。

音楽に関してはブライアン・メイとロジャー・テイラーが総指揮を取り、フレディの音声はほとんど本人のものと聞きました。改めて、こんな名曲をこんなにたくさん残したのか、と自分のクイーンへの無関心を恥じました。

それでも「伝説のチャンピオン」を聞きながら甦ったのは、高校時代に創立記念日に学校をさぼり、友達の家でたまたまあったクイーンのレコードを聴いていた、あの日のことでした。

周りにはそれぞれのいろんな思いを抱いた同世代の方もたくさんいらっしゃったことでしょう。

それぞれの人がそれぞれ違った見方ができる、いい映画です。これが映画だ、と思わせてくれました。

↓ このアルバム、購入しました。車で5か月は聴いていたと思います。