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実話

『Fukushima 50』映画のあらすじ&感想

2020年 佐藤浩市と渡辺謙主演。福島第一原発事故の現場で何が起きていたかを描いています。ポスターが昔ながらなので内容も期待できないかというと、そうでもありません。

あらすじ

2011年3月11日東日本大震災による津波が福島第一原発を襲った。浸水で電源を喪失し冷却装置が働かなくなり、このままではメルトダウンを引き起こす恐れがあった。

1・2号機の到着だった伊崎(佐藤浩市)らは原発の内部にとどまり奔走する。

吉田所長(渡辺謙)は東京電力本店や官邸に苛立ちながら、部下たちを指揮していく。

しかし状況は悪化するばかり。最悪の場合、東日本は壊滅状態となる可能性があった・・。

感想

この映画については賛否両論が激しく分かれています。私はそこまで悪くないんじゃないかと思います。

事実と違うということがよく言われますが、この映画は「事実をもとにした・・」フィクションだということを忘れてはいけません。

それよりもこの映画を大勢の人が観て、賛否両論だったとしても、話題になったことがそれこそ大きい功績なのではないかと思うのです。

この事故については、一般の私たちが知らされてないことや知ろうとしていなかったことが多くあります。

けれども「ものすごく大変なことだったんだ」ということだけはこの映画によって知ることができました。

もしかしたら何十年後かに本当の事実が出てくるのかもしれないし、逆にどんどん真実が捻じ曲げられていくのかもしれない。

だけどいちばんしてはいけないことは「忘れてしまうこと」だと思っています。

「事実に基づいた映画」の役割が、真実を伝えることよりも、インパクトを与えることにあるとしたら、私たち受け取る側の役割は、ちゃんと忘れないでいることです。