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サスペンス

『特捜部Q 檻の中の女』映画のあらすじと感想/デンマーク発のサスペンス

2015年 デンマークのベストセラー小説を本国で映画化。北欧の重く冷たい空気感と、早いテンポがマッチした極上のサスペンスです。

あらすじ

コペンハーゲン警察殺人課の刑事カールは、新設されたばかりの未解決事件班「特捜部Q」に左遷させられてしまう。

捜査終了と判断された事件の資料を整理するだけの仕事にやる気を見出せないカールだったが、資料の中から5年前に世間を騒がせた美人議員失踪事件の捜査ファイルを発見し、その捜査結果に違和感を抱く。

助手アサドと共に調査に乗り出したカールは、やがて議員がまだ生きている可能性にたどり着く。

感想

カールの暗くて無口なキャラと、助手のアサドの温厚な人ぶりが、ほんとうにいい組み合わせ。1時間40分ほどの映画の中で、刑事たちのこれまでの経緯などを短くもわかりやすく挿入しています。

物語は美人議員失踪事件。なぜ、どうしてと思っているうちに、カールとアサドがどんどん事件の真相をたぐり寄せて行く展開は上手い、の一言。

よく考えてみたら、なんでほかの刑事は気がつかなかったの?というところもありますが、それは主人公たちだから仕方がない。

北欧の映画は独特のほどよい湿り気と、真面目さが随所に感じられ、この空気感はなんとなく日本人に合っている気がします。

主役のニコライ・リー・カース、この笑わない人、日本の刑事役もこんな感じの人がいるようで親近感。

シリーズ化されているこの映画、4作目は俳優さんが違うそうで、それは残念だなあと思います。