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『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』映画のあらすじ&感想

2019年 これは美しい映画です。映像はもちろんですが、実際にダウン症であるザックが自身を演じていますが、タイラーとの友情の描き方が実に美しいと思いました。

あらすじ

養護施設で暮らすダウン症のザック(ザック・ゴッサーゲン)は、子どもの頃からの夢だったプロレスラーの養成学校に入るため施設を脱走する。

兄を亡くして孤独な日々を送る漁師のタイラー(シャイア・ラブーフ)は、他人の獲物を盗んでいたことがバレたことから、ボートでの逃亡を図る。

そんなタイラーと偶然に出会ったザック、そしてザックを捜すためにやってきた施設の看護師エレノア(ダコタ・ジョンソン)も加わり、3人はザックのためにある目的地へと向かう。映画com

感想

ザックは実際のダウン症患者であるザック・ゴッサーゲンが演じています。タイラー役のシャイア・ラブーフは何かとお騒がせ俳優みたいだけど、ザックには優しいらしい。

いわゆるロードムービーですが、車だけでなく筏(イカダ)が出てくるので、なんだかやさしい。川の流れとともにゆっくり下って行く筏船に乗って、主人公たちはある目的の街に向かいます。

その先に希望があるとは思えないのに、水の流れというのは、なぜか人の心をやさしく癒してくれます。

このロードムービーが車や歩きだけでなく、川が使われたこと・・それこそがこの作品を良作に導いた最大の要因だと思っています。

映画というのは、結局は虚構の世界。ただそれを見た人がその時、映画の世界に引き込まれ、時間を忘れていられること。それがいい映画だと、私は思います。

良作とは・・こういう作品をいうのかな、と。決めつけるような立場ではないですが、一般人の正直な感想です。