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『パーマネント野ばら』映画のあらすじ&感想/意外に深い作品

2010年 菅野美穂主演。西原理恵子の漫画作品を吉田大八監督で映画化。この題は可愛くてダサくて、身近で、しかも「これしかない」と思う題です。

あらすじ

離婚の末に一人娘を連れて故郷に出戻ったなおこ(菅野美穂)と、なおこの母・まさ子(夏木マリ)の2人で営む海辺の町の美容室「パーマネント野ばら」に集まる女性たちの悲喜こもごもの恋愛模様が描かれる。映画.com

感想

田舎の漁村に1件しかない美容院。そこには明るい女性たちが集まってくる・・という映画紹介がほとんどですが、その紹介文ではまったく表現できていないように思える、実はとても深い作品でした。

登場人物たちの、それぞれの事情、生き様がちょっと笑えるような展開で描かれていくのですが、それぞれの事情は人が生きていくうえで、ああと考えさせられるものばかり。

このあとどう生きていくのだろう、と1人1人考えてしまうような、そんな身近な人々。「パーマネント」という今は使わない言葉の中に、自分の人生を前向きに生きる様子が凝縮されている気がしてきます。

そして最後のどんでん返しともいえる展開はこれは度肝でした。あの「シックスセンス」を彷彿とさせるような・・、そしてスマートなラストだと思います。