あのとき見逃した映画は名作だったかもしれない
新旧の映画の中から
名作を掘り起こすレビューサイト
超大作

レ・ミゼラブル/映画のあらすじ&感想/セリフはほぼすべて歌で、しかも生録

2012年公開。トム・フーパー監督。ヒュー・ジャックマン主演。ミュージカル版の完全映画化ですが、原作の小説とは違う部分があるようです。レ・ミゼラブル (2012) (字幕版)

時代は1815年から1833年ごろのフランス。7月革命、6月暴動などの史実が背景になっています。




あらすじ

1枚のパンを盗んで捕まり、脱獄を繰り返したことで19年も投獄されていたジャン・ヴァルジャン(ヒュー・ジャックマン)は、あるとき仮釈放の知らせを受ける。

「囚人ナンバー24601、お前のことはいつも監視しているぞ」と叫ぶ警官のジャヴェール(ラッセル・クロウ)。

自由の身にはなったが、仕事も無く餓えて教会の司祭に保護される。しかし燭台を盗んで逃げ、またしても警察に捕まるが、司祭は「その燭台は私が与えたものだ」と証言する。ヴァルジャンは感銘し、違う人間に生まれ変わることを決意するのだった。

8年後、事業に成功したバルジャンは、人々に信用され街の市長になっていた。経営している洗濯屋に努めるフォンティーヌ(アン・ハサウエイ)という女性が仲間にいじめられ辞めてしまい、幼い娘のコゼットを育てるために娼婦に身を落としていたが、偶然ヴァルジャンに助けられる。

しかし弱っていたフォンテーヌは息を引き取り、ヴァルジャンはコゼットを守ると約束する。

そのころ警官のジャヴェールは警部として配属されてきた。ヴァルジャンを見て名前は変えていても囚人24601だと直感する。

ジャヴェールから追われ、コゼットを連れて修道院に逃げ込むヴァルジャン。間一髪で逃げおおせた2人は逃亡生活をすることになる。

それから9年の時が流れ、コゼットは美しい娘に成長した。フランスには革命の嵐が吹き荒れ、学生運動のリーダー格のマリウス(エディ・レッドメイン)はあるとき偶然出会ったコゼットに恋をしてしまう・・。

感想

セリフが全部「歌」って凄いですね。突然歌い出すんですが、とてつもなくみんな歌がうまい。

ヒュー・ジャックマンの歌はもうおなじみですが、アン・ハサウエイ、エディ・レッドメイン、ラッセル・クロウを始めとする、キャストの皆さんの歌唱力の高さに驚愕を通り越して固まりました。

「24601!」と叫んで歌うラッセル・クロウ演じる警官ジャヴェールがかっこいい。

なぜこんなにも完成度の高いミュージカルを作ることができるのか。演じる・歌う・踊るが出来るのが俳優、という基本的な考え方が垣間見えます。そしてこの「レ・ミゼラブル」という古典に対するリスペクトがすごい。

ストーリーはもう誰でも知っているからか、大事なところだけをピックアップしてある感じで進んでいきます。

また宗教的な要素も入っているので、「なぜ?」と感じてしまうところもありましたが、この映画の見どころはそこではないのでいいでしょう。とにかく歌、歌を聴いてください。

ただ、映画としての全体的な評価はというと、どうなのでしょう。あまりにも大作なので茶々を入れたくはないのですが、「きれいに終わりすぎ」って思ってしまうのは、少々へそまがりでしょうか。

それでもとりあえず一度は観ておくべき作品であることは絶対間違いないでしょう。


人気ブログランキング