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実話

『13デイズ』映画のあらすじ&感想/歴史として知っておくべき出来事です

2000年 ケビン・コスナー主演 JFKという作品もありますが、こちらのほうから先に観るのをおすすめします。

あらすじ

1962年10月16日、米軍の偵察機がキューバに建設中のミサイル基地を発見した。しかも、この基地には核弾頭が持ち込まれているという。もしそれが事実であれば、アメリカ本土が核の危機にさらされることになる。

ケネディ大統領は、アメリカ合衆国建国以来の、ひいては人類全体の未曾有の危機に立ち向かうべく、緊急危機管理チームを召集した……。

感想

1962年 今から60年前に第三次世界大戦が勃発する1歩前だった出来事があった。それはキューバ危機。

世界史の授業ではスルッと通り過ぎてしまうような小さな事件かと思っていたら、この映画でわかりやすく説明された13日間は、一触即発で息をのむような日々だった。

当時のリーダーたちの英断で最悪の展開は免れた。しかし60年後の今、最悪の展開を回避しようとしないリーダーがいたらどうしよう。

映画の一部始終が今の私たちの世界に通じることだとひしひし感じながら鑑賞。

ドキュメンタリーではないので、実際のようすとはずいぶん違っているようですが、それでもこの映画からは、ものすごい緊迫感が伝わってきます。

役者さんたちが「第三次世界大戦」を真剣に意識していたのでしょうか。

ただ、ケビン・コスナーだけは、大統領補佐官という役柄のせいか迫力を感じなかったのが少し残念。1度だけ会議に口を出したシーンがクライマックスだったのか。

本当のクライマックスはソビエトの船が引き返すところ。だけど、ただ引き返しただけではインパクトが弱いと感じました。

「ソビエトの船がUターンした」

その瞬間、核戦争が回避されたというのに、ナレーションベースに近いぐらいあっさりした表現だったので、これが映画としての評価の分かれ目になったと思います。

映画のラストでケネディ兄弟の後ろ姿がふっと過ぎ去るように終わる演出は、のちの2人の運命を暗示していてとてもよかったけれど。