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『僕を育ててくれたテンダー・バー』映画のあらすじ&感想:Amazonオリジナルムービー

2022年 Amazonプライムで配信。
作家のJ・R・モーリンガーの自伝をジョージクルーニーが監督し映画化しました。

あらすじ

米ニューヨーク州ロングアイランドを舞台に、家庭を顧みない父と別れた母に連れられ、祖父母や伯父のチャーリー(ベン・アフレック)が暮らす母の実家にやってきた少年JRが、チャーリーや彼の経営するバーの常連客との交流を通して成長していく日々を描く。映画com.

感想

主役はバーです

のちに作家となる青年の成長物語。ありがちな物語ではありますが、バーのシーンが妙に落ち着きます。だって「バー」が題なのですから。

だれだって帰る場所、居場所があれば人は大丈夫なのでしょう。J・R・モーリンガーという人が作家になることができたのは、このバーのおかげかもしれない。

ベン・アフレックがいい

バーの主人である叔父さんを演じたベン・アフレックという人は、いろいろと多才で、監督・脚本・役者何でもこなす人です。
ただその中で役者の部分が一番だめな感じでしたが、この映画の中のベンはとてもいい演技をしています。

まったく今までの気取ったベン・アフレックではない、それほどこの役に成りきっていたのでしょうが、それも実話ベースであることの賜物かもしれません。

そういえば「最後の決闘裁判」でもいやな男の役をうまく演じていましたが、彼には実在の人物が向いているのかもしれません。

やっぱり主役はバー

この作品がもう少しだけ沁みる作品になることができるとしたら、この、バーのシーンをもっと慎重に撮ることがたいせつだった気がします。

お酒の瓶をカチャっと置く音、使い込んだカウンターの質感、チャーリー叔父さんがお酒を作る手つき。

そんな些細なところで、映画全体が変わったのかも・・なんてちょっと思います。

バーが題になっているのですから、主役はバーなのです。

僕を育ててくれたテンダー・バー