2004年 アメリカ映画。原題:The Notebook こんな美しい映画には久しぶりに出会いました。冒頭のシーンの湖のように心が澄み渡ります。
きみに読む物語(字幕版)
あらすじ
ある老人ホームで、認知症の老女に毎日ノートに書かれた話を読み聞かせる男性がいた。老女の記憶はすぐになくなるので、同じ話を何度も読み聞かせていた。
物語の舞台はアメリカ南部の町シーブルック。労働者の青年ノア(ライアン・コズリング)は避暑にやってきたアリー(レイチェル・マクアダムス)に出会い、一目ぼれする。
二人は恋に落ちるが、アリーは大金持ちの令嬢で不釣り合いだった。ひと夏が終わり、大学に入ったアリーにノアは365日手紙を送るが、母親に没収され、アリーが読むことはなかった。その後アリーは富豪の息子ロンと婚約する。
しかし偶然にノアとアリーは再会。手紙は没収されていたことを知ったアリーは、ふたたびノアへの気持ちが蘇る。
ノアか、ロンかどちらを選ぶのかというところで、物語をじっと聞いていた老女は急に目を輝かせる・・。
感想
これ以上説明すると、ネタバレになってしまいますが、はっきり言って、最初からネタがわかっていてもそれでも感動する映画です。
最後は悲しい終わり方ですが、私は幸せな結末だと思いました。こういう美しい映画は、ほんとうに心を洗ってくれるような気がします。
夫のノアの若いころはライアン・コズリングが演じます。出会いのときの瑞々しい青年、7年経って再会の時の陰のある様子、とても役にはまってたと思います。
老人になったノアを演じたのはジェームス・ガーナー。うそみたいですが、あの「大脱走」の長身のイケメンの人です!ひえー。
アリー役はレイチェル・マクアダムス。「シャーロック・ホームズ」の魔性の女や、「スポットライト/世紀のスクープ」の記者役を好演しています。
表情豊かで感情あふれる役をとてもうまく演じていたと思います。典型的な美人ではないけれど、そこがちょうどいいです。
そして、老女のアリーを演じたのはジーナ・ローランズ。この映画の監督ニック・カサヴェテスは息子さんです。ちなみにご主人は巨匠ジョン・カサヴェテス。1980年の「グロリア」が良かったです。主役はジーナ・ローランズでした。
原作はニコラス・スパークスの「The Notebook」
すべてのパーツがうまく組み合わさって、名作が出来上がるのですね。
映画を観る観客側も気持ちをまっさらにして鑑賞したいものです。ちなみにライアンとレイチェルはこれをきっかけにしばらく交際したらしいです.。
「映画史上最高のキスシーン」と評されただけのことはありますね。
ネタバレ結末
映画を見ようと思っているなら、ここからは読まないでください。
物語を聞いていた老女は、「それは私たちのことね!」と急に思い出し、物語を呼んでいたノアに抱きつきます。何日かに一度、自分のことを思い出す妻を抱きしめるノア。しかしアリーの記憶は5分と続きませんでした。それでもノアはアリーのそばを離れません。
ラストシーンでは二人でベッドで眠りにつき、そしてそのまま神に召された、ノアとアリーなのでした。