2016年 百田尚樹のベストセラー小説を「永遠の0」の山崎貢監督が、「0」のチームを再結成して映画化。主演はやはり岡田准一です。
あらすじ
出光興産の創業者がモデル。戦前戦後の日本で、國岡商店を大企業に成長させていく姿を描く。
戦前、油を売る商店の丁稚として働く国岡鐵造は、時には厚かましいほどのやり方で油の販売を拡大する。
船に油を積んで勢いよく売る様子は、まるで「海賊」のようだった。順調ではなかったが、何とか販売を拡大していく鐵造。
やがて戦争がはじまり、國岡商店にはさらなる苦難の道が待っていた・・。
感想
映画館でみたときは、とにかく長くて、最後はヘトヘトになりました。また主人公の岡田准一が演じる年齢の幅が大きくて、「ちょっと無理があるんじゃない?」という感は否めませんでした。
しかしテレビでもう一度見てみると、みんな熱演でなかなかいい映画じゃん、と思いました。この違いは何だろう。
期待しすぎて映画館に行ったせいなのか、そもそもテレビで見てちょうどいいぐらいの仕上がりなのか、それはわかりません。
表題の「海賊と呼ばれた」という由来となる、「あんた、昔、海賊と呼ばれていたんだって」と呼びかけるシーン。これは名優・国村準さんのいいセリフ。うまい間(ま)で魅せてくれました。
「永遠の0」は実に上手く作られていたけど、それに対して「海賊と呼ばれた男」は期待度に比べたら、何か物足りない感じがありました。しかし、あらためてテレビで見ると、そこまで悪くない、むしろ力作では、と思ってしまいました。
映画って不思議なもので、観客のほうに観る目が出てくる、ということもあるように私は思います。反対に、何年か経って観ると、「あれ、こんなにつまらなかったかな」というケースもありますが。
世界情勢や、岡田准一がパパになったこと、いろいろ変化してこの映画も楽しめるようになったかもしれません。