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実話

『博士と狂人』映画のあらすじと感想

2019年 なんなんだ、この題、と思わせるようなタイトル。狂人に焦点を当てすぎの感が。

あらすじ

貧しい家庭に生まれ、学士号を持たない異端の学者マレー(メル・ギブソン)。エリートでありながら、精神を病んだアメリカ人の元軍医で殺人犯のマイナー(ショーン・ペン)。

2人の天才は、辞典作りという壮大なロマンを共有し、固い絆で結ばれていく。しかし、犯罪者が大英帝国の威信をかけた辞典作りに協力していることが明るみとなり、時の内務大臣ウィンストン・チャーチルや王室をも巻き込んだ事態へと発展してしまう。映画.com

感想

とにかくショーン・ペンは圧倒的。博士の役もできるだろうけど狂人やらせたら最高。でもメル・ギブソンは狂人役をあれほどにはできないだろうな。

その圧巻のショーン・ペンをせっかく起用して狂人に焦点を当てていますが、何を言いたいのかさっぱりわからない。

昔の写真を見るとオックスフォード英語辞典を編纂したジェームス・マレー博士はショーン・ペンそっくり。だったらショーンがこの役をやればよかったのに。

狂人は他の誰かにまかせといて、メル・ギブソンは監督に回ってもよかったかも。

世界最大の英語辞典が70年の歳月かかって完成し、完成を見ずに没したマレー博士。

その誕生秘話であるノンフィクション「博士と狂人」の映画化ですが、この話は辞典誕生の逸話に過ぎず、もっと博士ありきで展開してもよかった気がします。

また、意図がわからない登場人物の動きやセリフが大事な場面で多くあり、話が散らかった感があるのも残念。この手の話はそうならないほうが、すっきりすると思います。

ショーン・ペンが出ているなら、と思ってこの映画をセレクトしても、映画そのものに消化不良を憶えてしまうかもしれないので要注意です。