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実話

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』映画のあらすじ&感想

2013年 マーティン・スコセッシ監督。レオナルド・ディカプリオ主演。ウォール街で「狼」と呼ばれた、ジョーダン・ベルフォートの自ウルフ・オブ・ウォールストリート伝の映画化。

あらすじ

ジョーダンは22歳でウォール街の投資銀行に入社。そこでディーラーとしての様々なことを学んだ。客を儲けさせたら次の株を買わせて現金化しない、いつもリラックスする、成功するにはコカインが常に必要など。

ところがブラックマンデーで会社は潰れ、ジョーダンはクズ株ばかり扱う会社に就職、そこでトップセールスマンとなり、やがて独立して会社を興した。

ストラットン・オークモントというその会社はどんどん業績を上げ、やがてジョーダンはウォール街で「ウルフ」と呼ばれるようになる。美しい妻とも結婚し高価なクルーザにその名「ナオミ」とつけた。

しかし社員たちの日常はいかがわしい行為にまみれており、また違法スレスレの株式売買がFBIに目を付けられていた・・。

感想

これは形容するなら「クレイジーな」に近いかと思います。でもこれ事実をもとにしているからすごい。60年代のウォール街でこんな狂ったようなことが行われていたことを、電話の向こうの投資家が知ったら卒倒するでしょうね。

マーティン・スコセッシとディカプリオの組み合わせでいくつか作品がありますが、このディカプリオ、そうとう頑張っています。ちょっとオーバーかと思うぐらいイっちゃってる人を演じていました。

ジョーダン本人もちらっとカメオ出演しており、たしかに怪しい人のにおいがします。

さてこの長い映画。ほぼ乱痴気騒ぎなのですが、それはまあいいとして、どうやって株を売りつけて、ずるがしこく利益を増やしていたのかという部分については、表面をさらーっとなでるような感じだったので、ここは言えないところだったのかもしれないですが、ちょっと物足りませんでした。

このクレイジー映画に花を添えていたマーゴット・ロビー。最初の登場シーンで「このきれいな人だれ」と思わせる吸い込まれるような瞳。この作品でブレイクし、その後は目覚ましい活躍です。

ディカプリオなどの熱演によるスコセッシ監督の力作ではありますが、何をそんなに力むの?と思えてくる、どことなく置いて行かれたような気持にもなる、そんな3時間でした。

それはどうしてか。

実はお金はただの紙切れで儚いものって、もうわかる年になったせいでしょうか。