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わたしに会うまでの1600キロ/あらすじ&感想

2014年公開。原題:Wild 主演:リース・ウィザースプーン。かつてアカデミー主演女優賞を受賞したあと低迷期があったようですが、再評価される作品となったようです。わたしに会うまでの1600キロ(字幕版)




原作はベストセラー作家シェリル・ストレイドの自叙伝です。

あらすじ

1995年。最悪な生活を送っていた26歳のシェリル(リース・ウィザースプーン)は、ある日パシフィック・クレスト・トレイル(PCT)に挑戦することを思い立つ。

西海岸を縦走する1600キロに及ぶ道を一人で歩き始めたシェリルの脳裏には、さまざまなことが蘇る。

ドラッグに溺れ夫を裏切る日々。それは最愛の母を突然病で亡くしたことがきっかけ。DVの父と別れた母と弟と暮らし、いつも前向きで明るい母に反抗的な態度を取ったが、母はかけがいのない存在だった。

PCTの過酷で美しい大自然を自分の足で歩き、シェリルは蘇る日々をかみしめる。そうして彼女は前に進んで行くのだった・・。

感想

パシフィック・クレスト・トレイルは世界の3大長距離自然歩道の1つで、総延長は4000キロ以上に及びます。その中でいろいろコースを選べるようですが、シェリルは1600キロのコースにエントリー。40℃の灼熱の荒野もあれば、過酷な雪山もあり、落伍者が多く出る旅であるようです。

最初は多すぎる荷物にフラフラして歩き、1日目に「しまった」と思う。燃料を間違えてろくに食事ができない。女一人なので怖い思いをすることも。その後も足の爪を剥がしたり、さまざまなことが起こるがシェリルはだんだん、生き生きと乗り越えるようになる。

その演技はさすがと思えるもの。はじめは26歳の役にはちょっと大人過ぎでは、と思いましたが、この役は彼女でしかだめだ、と最後は思えるようになりました。

しかし映画としては挿入される回想シーンが頻繁で疲れる部分も。たしかに人はいつも思い出しながら生活していますが、映像にするとしつこい感じがあります。

なぜならせっかくの大自然の素晴らしさが薄まってしまうから。

それでも、クライマックスの「コンドルは飛んでいく」は絶妙で素晴らしい。サイモン&ガーファンクルの有名すぎるこの曲も今は「何の民謡だろう」ぐらいしか知らない若者も多いのでしょうが、この曲を選んだセンスは「スリー・ビルボード」の「チキチータ」に匹敵すると思います。

出会った子供が歌う「RED RIVER VALLEY」(赤い川の谷間)も胸を打ち、シェリルが思わず号泣するところでこちらも涙腺が反応します。

ラストシーンについては感想はさまざまですが、私は淡々としていていいと思います。自然の風景をもう少し美しく映していたら、と思わなくはないですが。

こういう極端な生き方について、共感するかどうかは別として、自分を変えるため何かに挑戦すること、これは尊敬したいです。

成功してもしなくても一歩踏み出すこと、前に進むこと、これを実行できる人を私は尊敬します。


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