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『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』映画のあらすじ&感想

2017年イギリス映画。この映画には、凶悪な犯人も、地球を救うヒーローも出てきません。ただ再生を目指す青年とその飼い猫の物語です。

しかし、ただ猫と青年の日々を綴った話か、と思って見ているとそうではないことがわかります。
ボブという名の猫 幸せのハイタッチ

ボブは本人(本猫?)が出演しているそうです。賢い猫だなあ。

あらすじ

両親の離婚をきっかけに生活が荒れ、薬物中毒になり路上生活をしているストリートミュージシャンの青年ジェームス。

ある日偶然迷い込んだ猫のボブとの出会いをきっかけに、ジェームスは再生の道を目指していきます。

仲間の中毒死、ボブがいることでストリートで人気が出たり、犬連れの客の嫌がらせでボブが逃げ出したりと、ジェームスのまわりの出来事を淡々と綴っていきます。

感想

大きな事件は起きないけれど、そのうえ実話なので話の結末もわかっているのに、それなのに話の展開に引き込まれていきます。

クライマックスで、ジェームスが薬を完全に絶ったことを父親に伝えに行くシーンでは、なんだか感動して涙ぐんでしまいました。

今から35年ぐらい前に、「クリスチーネF」という映画がありました。これはベルリンを舞台に薬物中毒に陥っていく少女の実話でした。

当時の若い私は、異国の不良少女たちの生と死のドラマを見て少なからずショックを受けたと思います。「それでも生きること」の重さを心に感じ取ったに違いないです。

「ボブという名の猫」も、そういう心に残る映画だと思います。

どうか若い人にこういう映画を見てほしいです。ん百円の料金は決して高くはありません。


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