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『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』映画のあらすじと感想/ミステリー好きにはおすすめ

2019年 フランス・ベルギー映画。これはほんとうにおすすめの上質ミステリー。展開が激しく変化しすぎない、ちょっと先が見えるような伏線の出し方が心地よく、気持ちいい。

あらすじ

フランスの人里離れた村にある洋館。全世界待望のミステリー小説「デダリュス」完結編の各国同時発売に向けて、9人の翻訳家が集められた。

翻訳家たちは外部との接触を一切禁止され、毎日20ページずつ渡される原稿を翻訳していく。

しかしある夜、出版社社長のもとに「冒頭10ページをネットに公開した。24時間以内に500万ユーロを支払わなければ、次の100ページも公開する。要求を拒めば全ページを流出させる」という脅迫メールが届く。映画.com

感想

ストーリーの題材になったのは、ダン・ブラウンのロバート・ラングドンシリーズの第4弾「インフェルノ」が出版されるときに、翻訳家たちが本当に地下に隔離されたという、うそのような事実。

確かに地下の密室ってミステリーにつきもの。タイトルからすでに面白さが伝わってきていましたが、ほんとうにおもしろい映画でした。

このような、脚本の面白さでぐいぐい引き寄せられる作品に出会うと得した気分になります。

世界中のだれもが知っている有名作品の完成度が高いのは当たり前で、こういう言わば隠れた名作のような作品に出会うのは、宝物をひろったみたいにいい気分です。

ただし、おそらくハマるのはミステリー好きの方だけかも。ストーリー全体が、ミステリー小説が好きなことが「善」であるという前提に成り立っているからです。

というわけで、私はミステリー好きだという方には、断然おすすめの映画です。