2010年公開。マーティン・スコセッシ監督。レオナルド・ディカプリオ主演。妄想シーンが多すぎて、ラスト30分の頃にはうすうす感づいていますが、それでも「おお?」となります。
あらすじ
1954年、絶海の孤島シャッター アイランドにあるアッシュクリフ精神病院。
ここから脱走したレイチェルという女性患者の捜査のため、連邦保安官のテディ(レオナルド・ディカプリオ)は相棒のチャック(マーク・ラファロ)とともに島に上陸した。
テディ自身、第二次大戦でナチスの収容所での体験によってトラウマを抱えている。頭痛や妄想に悩まされながら、レイチェルの捜査を進めていくうちに、病院で行われている治療の実態が浮かび上がってくる・・
あらすじはここまでしか書けません。ラスト30分の謎は明かしてはならないからです!
ちょっとネタバレ感想
と言っても実は観ていくうちに、多くの人が気づきます。伏線が張られているし、なにしろ妄想シーンがやたらと出てくるため、なんとなく想像がついてしまうのです。
で、やっぱりそうかあ、と感心するわけですが、ミステリー好きな人たちは、最後にもう一つ何か欲しかったな・・と思うかもしれません。
それにしてもこの頃のディカプリオは、円熟期と言っていいでしょう。若さもあり、何しろ演技が上手い。
物語の展開もスリリングさを最後まで失わず進み、謎解きが終わるまで息もつかず見てしまう感じです。
音楽がまたひときわスリルを煽るようで、それでいて重厚でいい曲ばかり。
映像も光と影をうまく使っています。たとえばマッチを使ったシーンで、炎に浮かび上がるディカプリオの表情とか抜群。
何もかもすべて、素晴らしく良いのですが、なぜだろう。物語の最後にもう1つ何かあることを期待してしまう。
それというのも、マックス・フォン・シドーやベン・キングズレーなどの名優たちが怪しすぎるから。
落ち着いて気持ちを整理し、2回目を鑑賞した方は、「なるほどいい映画」と絶賛するようです。
2回見なくていいように、これからご覧になる方へひとつだけ言わせていただくと、「謎解きは1回だけです」
そう思って見ると、この映画がほんとうに表現したいことがわかってきます。
ディカブリオの一番最後のセリフ。「このまま・・・・・」
この深いメッセージ、どうか見逃さないようにお願いします。