2020年 リリー・ジェイムス主演。1940年のあまりにも有名なヒッチコック監督による作品のリメイク。まあやはりリメイクはこんな感じですね。
あらすじ
ヴァン・ホッパー夫人の使用人としてモンテカルロを訪れた女性(リリー・ジェイムス)は、イギリス人の大富豪マキシム(アーミー・ハマー)と出会い、恋に落ちる。
マキシムは前妻レベッカを海難事故で亡くしており、彼女はマキシムの後妻となり、マンダレーの広大な屋敷で暮らすことに。
多くの使用人がいる屋敷の女主人として上手くやっていこうとする彼女だったが、亡きレベッカを慕い続ける使用人ダンヴァース夫人(クリスティン・スコット・トーマス)から嫌がらせを受ける。
屋敷には至るところにレベッカの痕跡が残されており、彼女はレベッカの影に翻弄され次第に追い詰められていく。映画.com
感想
まず、リリー・ジェイムスが良くない。彼女はどの作品に出ても光り輝くピチピチした美人女優ですが、この映画においてはその魅力をすべて発揮できていないように思えます。
もっと丁寧に演出したらいいのに、せっかくクリスティン・スコット・トーマスが不気味なのに、アーミー・ハマーも何考えてるの?的で良かったのに、リリーだけが浮いていた。
いままでどの映画でもそういう印象は持ったことが無かったのですが、あまりにも有名な「レベッカ」のリメイクということで重圧で逆にオーバーな演技になってしまっている感がありました。
どうしたらよかったか。設えの意匠も衣装も何もかも素晴らしいのになぜそういう感想を持ってしまうのか。
ひょっとしたらリリーが浮いている原因は脚本にあるのかもしれません。すべての締めくくりが「愛」になっていましたが、その方向は安易ではないか。
リリーは美しく元気な若い女という役ですが、現代の強く賢い女性の要素をどの程度入れるかで作り手側に迷いがあったのではないかと思います。
もう完全に現代風にしてしまえばよかったかもしれません。
どこがどう残念なのか、痒いところがわからないもどかしさのある作品だと思いました。