2021年 ネットフリックスで配信。名作ミュージカル「RENT」の作者ジョナサン・ラーソンの自伝的ミュージカルの映画化です。
あらすじ
1990年のニューヨーク。食堂のウェイターとして働きながらミュージカル作曲家としての成功を夢見るジョナサンは、オリジナルのロックミュージカルの楽曲を書いては直しを繰り返していた。
もうすぐ30歳を迎え、これまでともに夢を見てきた仲間たちも現実に目を向け始め、焦りを覚えるジョナサン。
自分の夢に価値はあるのか、時間を無駄にしているだけではないかと自らに問いかけながらも、時だけが過ぎていき……。映画.com
感想
ジョナサン・ラーソンをよく知らないまま映画を鑑賞。それでもこの題とピアノを弾く画に惹かれ、観たくてたまらなくなり観たのですが、その直感は大当たり。斬新な演出で心躍る作品でありました。
「RENT」というブロードウエイで12年4か月連続上映という名作ミュージカルを作り上げたのが、この映画の主役ジョナサン・ラーソン。
この映画自体もミュージカル仕立てでジョナサンがストーリーテラーで展開します。そのうえで欠かせないのがジョナサン役のアンドリュー・ガーフィールドの歌唱力になってきますが、やはりこれがちゃんといい。凄すぎないところがちょうどいいのです。
ただし。ガーフィールドは数々の名作で巧みな演技力を発揮してきましたが、今回は「なかなか認められず、時計の音がティックティック・・ブーン(爆発)を妄想し、焦っている」という天才の役。これは彼のまっすぐな真面目さがかなり邪魔してるように思えました。
「RENT」の初演を観ることはなかったというジョナサン。夭折した才能は、もう少しマグマのような燃える瞳の光をたたえていてほしかった。
いい作品だったからこそ、逆に辛い点を付けたいと思います。ガーフィールドならできたと思うから。