2021年 監督:土井裕泰、脚本:坂元裕二 主演:菅田将暉・有村架純 終電に乗り遅れ偶然に出会った2人の5年間の物語。花束みたいなってどんな恋だろう。
あらすじ
東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)。
好きな音楽や映画がほとんど同じだったことから、恋に落ちた麦と絹は、大学卒業後フリーターをしながら同棲をスタートさせる。
日常でどんなことが起こっても、日々の現状維持を目標に2人は就職活動を続けるが……。映画com.
感想
ひょっとして脚本家の坂元さんもこんな恋をしたのかしら。
そう思わせるのは、なんとなく主人公の麦くんのたたずまいが、今の若者風ではないなと感じたから。身近にいる娘・息子たちの様子、会社にいる若いメンバーの雰囲気からすると、麦と絹は、まるで30年ぐらい前の青年たちの恋愛のようです。ものすごくピュアで、子供で、正直で。
さて冒頭にも書きましたが「花束みたいな恋」とはどういう意味でしょう。いろんな色の花が輪のように集まった花束。だけど時間が経つと花たちは萎れてしまう・・
そんな物語かな・・と思っていましたが、確かにそういう意味もありましたが、私はもっと明るいメッセージを受け取りました。
思いがけず花束を贈られたような、そんな恋の思い出。宝石のような日々。
さらに、クライマックスで2人が流す涙を見ていたら、これはこれを書いた人の実体験か・・という気持ちになりました。
そんな、どこにでもありそうな、若い時の恋の話。花束って、確かに枯れてしまうけれど、それを初めてもらったときの気持ちは、ずっと忘れないですよね。