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『ぼくは明日、昨日の君とデートする』映画のあらすじ&感想/意外にも・・泣けた

2016年 題だけ見るとティーン向けの青春映画みたいですが、実は切ないSFでした。京都が舞台、というところも魅力のひとつ。七月隆文のベストセラー小説の映画化です。

あらすじ

美大生の高寿(福士蒼汰)は、通学途中の叡山電車の中で出会った愛美(小松菜奈)に一目ぼれする。

勇気を出して声をかけるが、駅で別れ際に「また会える?」と問いかけると、なぜか愛美は突然涙を流してだきついてきた。

このときの涙の理由は高寿には知る由も無かった。その後付き合い始めた2人だったが、ときどき突然涙を流す愛美。

また、愛美は知るはずもないようなことを知っていることがあった。実は愛美にはとてつもない秘密があったのだ・・。

ネタバレ感想

この話はSFです。そして胸がきゅんと切なくなるラブストーリーです。少しふざけた題ですが内容はいいのでぜひみてほしいです。

ここからネタバレしますので映画をみてから読んでください。

愛美は時間が反対に進んでいる世界から来た人。時間はコイルのようになっていて数年に一度反対の世界と繋がる。

愛美が中年の女性のときに高寿は子供で、愛美が子供の時には高寿は中年男性、そして愛美が中学生のときに高寿とは画家として出会い初恋のような想いを抱いていた。

つまり、叡山電車で出会ったときは高寿にとっては一目ぼれの出会いだったが、愛美にとっては恋人として最後の別れの日、ということになるのです。

だから、涙を流し抱きついた・・。このときの小松菜奈は最高に素敵でした。何とも言えない哀しい顔。

それに対して無邪気に愛美に恋する高寿の様子。物語が進み、真相が明らかになるにつれて、この最初の出会いを思い出して涙が出ます。

ラストで流れる主題歌のbucknumberの曲がまた良くて、電車の線路が続くだけのエンドロールが静かに感動させます。

題だけで判断しちゃいけない映画のひとつですね。