2020年公開 二宮和也主演。家族がテーマの作品で注目された写真家浅田政志の自伝をもとに、やはり家族をテーマに映画を撮り続ける中野量太監督がメガホンを取りました。
あらすじ
田家の次男・政志(二宮和也)は、父の影響で幼い頃から写真に興味を持ち、やがて写真専門学校に進学。卒業制作の被写体に家族を選び、浅田家の思い出のシーンを再現した写真で学校長賞を受賞する。
卒業後しばらくはくすぶっていたものの、再び写真と向き合うことを決意した政志が被写体に選んだのは、やはり家族だった。
様々なシチュエーションを設定しては家族でコスプレして撮影した写真で個展を開催し、写真集も出版され、権威ある賞も受賞する。プロの写真家として歩み始めた政志は、全国の家族写真の撮影を引き受けるようになる。
しかし、2011年3月11日、東日本大震災が発生。かつて撮影した東北に住む家族のことが心配になった政志は被災地に足を運ぶが、そこで家や家族を失った人々の姿を目の当たりにする。
感想
二宮和也にとってこの映画の次男という役柄はかなり合っていたと思います。もしくはニノでなければできない役だったかもしれません
優柔不断で、優しくて強くて、そしてまったく憎めない人。こういうつかみどころのない人物像をとても自然に演じています。
ストーリーは前半と後半でテーマが分かれていますが、一貫して家族のことを扱っています。
家族に支えられ、政志が震災の被災者の人たちのために、やるべきことを見つけていく様子に、静かな感動をおぼえます。
ニノの持ち前の明るさが主人公に投影され、くすっと笑えるところもあり、また写真そのものに感動するシーンも。
重たい役が多かったニノですが、本来はこういう明るい役が一番似合っていると思いました。