あのとき見逃した映画は名作だったかもしれない
新旧の映画の中から
名作を掘り起こすレビューサイト
ヒューマンドラマ

『マリッジ・ストーリー』映画のあらすじ&感想/夫婦が別れるまでを描く

2019年 スカーレット・ヨハンソン、アダム・ドライバーが夫婦の役をがっつり演じています。夫婦の気持ちがすれ違い、仲違いを繰り返す様子はリアルです。

あらすじ

チャーリー(アダム・ドライバー)はニューヨークで人気の劇団を主宰する演出家。妻のニコール(スカーレット・ヨハンソン)はその劇団で主演女優として出演していた。

しかし実は二人の結婚生活は破綻しており、最初は穏便にうちうちで離婚するはずが、だんだんと泥沼の離婚調停になっていく。

感想

監督のノア・バームバックも離婚経験があり、そのときの経験を元に描かれているようです。また、ちょうどこの映画のオファーがあったときにはスカーレット・ヨハンソンも離婚調停中だったとか。

そのせいかどうか、実にリアルな映画となっています。特にふたりが大ゲンカをするシーンは真に迫っています。

結婚というのは、年月を重ねるうちに相手との距離を実感していくものだと私も感じています。

この映画では、様々なすれ違いの果てに、よくある相手の浮気によって完全に破たんします。

いろいろ罵り合っても、つまりはそこ。相手との「違い」が別れに繋がるほどの大問題になるかというと、実はそうでもなくて、結局は相手の浮気によって破綻にいたるというのが、生き物の特性ではないかと私は思います。

つまり、本質的原因は浮気であり、罵り合いがエスカレートするのは、それでも実はまだ相手に未練があるからにほかならないと思います。

そのあたりのまさにリアルな様子が、2人の名演技で解りやすく描かれているのがこの映画。

そして離婚調停という名の、1つのビジネスになっているような弁護士たちの滑稽な様子も、日本より1歩進んだ世界を垣間見れるようで、今後の勉強になりました。