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『ローズの秘密の頁』映画のあらすじ&感想

2016年 アイルランド映画。 原題:The Secret Scripture(秘密の聖文) ルーニー・マーラがまたいい仕事をしています。でもこのポスターはいかがなものか。「キャロル」そっくり。

あらすじ

ローズはアイルランドにある精神病院に40年以上入院していた。

病院が移転することになり、再度の精神鑑定のためにグリーン医師(エリック・バナ)が訪れた。

ローズはかつて生まれたばかりの自分の息子を手にかけたことでこの病院にずっと入っている。
ただローズは自分の無実を訴えていたが、誰も信じてはくれない。

しかしグリーン医師はローズが聖書の余白にずっと書き留め続けている文章を見て、
彼女の言葉には真実があるように思え、ローズから当時の話を詳しく聞くことになった。

1930年、ローズは叔母を訪ねてやってきた街で、戦闘機パイロットのマイケルと恋に落ちる。
ただこの町の人々はイギリス軍に従軍したプロテスタントのマイケルを裏切り者とみなしていた。

・・ローズの語る当時の出来事は、想像を絶する悲しい体験なのだった。

感想

原作小説はとても評価されています。そのため映画化に際して俳優さんたちも吟味して選ばれたと。

確かにどの俳優さんの演技も素晴らしい。それぞれに合った配役になっていると思います。

ルーニー・マーラの熱演も光っていたし、アイルランドの風景も良く、ストーリーもなかなかいいと思いましたが、なぜか映画はどことなく満足できない感じが残りました。

確かにこの映画は、静かに展開するタイプの物語ですが、それでもクライマックスからラストにはたたみかけるような展開を待ち望んでしまうのは、それはすでに映画中毒だからかもしれません。

型にはまった面白さが無いと物足りなさを感じる習性。映画を観すぎているとそうなるかもしれない。

ですがそれを加味しても、やっぱりどう考えても、この映画は「惜しい」感がぬぐえません。

同じ映像でも上手に編集したら、もっといい映画になるのではないか、などと映画中毒の素人は思い続けてしまいます。