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マネーボール/映画のあらすじ&感想

2011年 ブラッド・ピット主演 ベストセラーのノンフィクション「マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男」の映画化です。

あらすじ

オークランドアスレチックのGMであるビリー・ビーンは、かつては高校のときにニューヨーク・メッツからドラフト1位指名を受けた期待の星だった。

「君ならきっと大丈夫」というスカウトの言葉で大学進学を蹴って入団したが、プロでは全く通用しなかった。

2001年、ビリーはチームからジアンビなどのスター選手が離脱したことで、どのように立て直すかに悩んでいた。

そんなある日、ビリーはイエール大学卒のスカウト、ピーター・ブランドと出会う。

彼は統計から選手を客観的に評価するセイバーメトリクスを用いて独自の理論を展開していた。ビリーはその理論に同調し、ピーターを自分の球団へと引き抜く。

そのときからビリーのセイバーメトリクスを用いた球団改革が始まった・・。

感想

今はスポーツとデータは切っても切れないものとなっていますが、20年前にはまだスカウトの直感みたいなものでスポーツ選手を評価するのが主流でした。とても信じられないですね。

チームの面々からはなかなか理解されず、たとえば出塁率だけで安く獲得した選手を、監督はまったく試合に出そうとしないなど、ビリーの改革は最初はうまく進みませんでした。

しかしビリーとピーターはあきらめません。自分たちの論理は正しいと信じ、選手の大リストラを敢行します。そうして少しずつ結果がついてきて、その年チームは20連勝を達成します。

20勝目を再現した試合のシーンの迫力があること。なぜなら主要な選手を演じている俳優さんは、野球経験者やさらに大リーガーだった人も含まれているから。

アメリカでは結構評判がよく、アカデミー賞にもいくつかノミネートされているこの作品。日本ではそれほど話題になりませんでしたが、おそらくそれは「マネーボール」という題が、あまり魅力的に思えなかったせいかなという気がします。

実はこの作品はとても奥が深く、野球が好きな人でなくても十分楽しめるヒューマンドラマ。
みどころがブラッド・ピットだけではないことは確かなのです。