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『つぐない』映画のあらすじ&感想

2007年 ジョー・ライト監督 原題: Atonement(贖い)イアン・マキューアンの小説「贖罪」の映画化です。13歳のシアーシャ・ローナンの存在感がすごい。

あらすじ

1935年のイングランド、セシーリア(キーラ・ナイトレイ)と使用人の息子ロビー(ジェームス・マカヴォイ)は愛し合っていた。セシーリアの13歳の妹ブライオニー(シアーシャ・ローナン)もロビーに淡い恋心を抱いていた。

ある日ブライオニーは庭の噴水のそばにいる2人を目撃する。上着を脱いで水に入るセシーリア。それを見ているロビー。13歳の子供からは不自然に見えた。

そして数日後に開かれたパーティに招かれたロビーは、セシーリアと2人きりで図書室に入った。偶然ブライオニーが通りがかり、情事を目撃する。しかし「姉は襲われていたのではないか」と思い込んでしまった。

その夜パーティに招かれていたブライオニーの従妹が何者かに襲われた。ブライオニーは走り去る男の影を目にしたが、警察に「ロビーに違いない」と証言する。

ロビーは逮捕され、セシーリアと引き裂かれてしまった・・。

感想

時代は第二次大戦前夜。ロビーはこのあと戦場に送られることになります。

ダンケルクの浜辺での、何万人もの撤退を待つ兵士たちの描写は圧巻の一言。身分違いの恋、13歳の多感で幼い少女の罪、そして戦争の悲劇。いくつものテーマが含まれている原作を1本の映画にまとめるのは、さぞかし難しいことでしょう。

いまひとつまとまりきっていないのでは、という印象が残ります。それは、最後にブライオニーはつぐないの言葉を告げたのか、それともつぐないたかったという妄想だけで終わったのか、がはっきりしないためで、観る人を迷わせてしまっているように思います。

クライマックスは簡潔でわかりやすいほうが、伝えたいことが伝わるのではないかと思います。

それにしてもブライオニー役のシアーシャ・ローナンは13歳ながら、見事な演技力と存在感です。後半の大人になったブライオニー役の女優さんとどうしても繋がらなくて、それも少し損をしている部分かと思いました。