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『やさしい本泥棒』映画のあらすじ&感想/こういう作品を公開してよ

2013年 アメリカ・ドイツ合作 日本での公開は見送られましたが、とてもいい映画です。なんで見送られたんでしょうね。
やさしい本泥棒 (字幕版)

あらすじ

二次大戦直前のドイツ。共産党員だった両親は逮捕される前に子供たちを里子に出した。
途中で弟がなくなり、姉のリーゼルはある夫婦の養子になる。

養母には冷たくされるが、養父はやさしく迎えてくれ、読み書きのできないリ―ゼルにやさしく教えてくれた。

あるときヒトラーの弾圧が厳しくなり、とうとう本を読むことを禁じられる。街はずれでたくさんの書物を集めて焼き、人々は軍隊を恐れ、ヒトラーに忠誠を誓う。

リーゼルはそこで、こっそりと1冊の本を盗み出すのだった・・。

感想

第二次大戦とは何が起きていたのか、日本の学校をちゃんと卒業しましたが、あまりはっきりと教えられていない気がします。

日本では原爆が落ち、空襲があった。

ではヨーロッパでは何か起きていたのか。この、1人の少女を描いた映画を見るだけでも、ドイツという国の市民に起きた悲惨な出来事が垣間見れます。

12歳ぐらいの平凡な1人の少女の数年間の出来事。この切り取られた狭い世界のお話を通して、このときに、この国にどんなことが起きていたのかが見事に投影されています。

語り部が「死神」なのですが、ちょっと神秘的な感じで、悲惨さや悲しさをやわらげています。
主人公のリーゼルがほんとうに美少女で、美少女過ぎるぐらいですが、なかなか存在感がありました。

歴史は好きだけど悲惨な戦争映画はちょっと・・という方におすすめです。