あのとき見逃した映画は名作だったかもしれない
新旧の映画の中から
名作を掘り起こすレビューサイト
ヒューマンドラマ

『英国王のスピーチ』映画のあらすじ&感想

2010年度のアカデミー作品賞・監督賞・脚本賞、そしてコリン・ファースが主演男優賞を受賞しました。確かにとてもよかったです。ストーリーが史実に基づいているということ、英国王という世界一格調高い題材、演技派の俳優も揃っている。いい作品じゃないはずがありません。
英国王のスピーチ (字幕版)

あらすじ

吃音(演説すると、どもってしまう)に悩む英国王の次男のアルバート王子(コリン・ファース)。

王である父が亡くなり、即位した兄は平民の人妻との恋のために王位をアルバートに譲ります。

どんな名医でもなおせなかった吃音を、国民へのラジオ演説を成功させるために、民間の言語療法士ローグ(ジェフリー・ラッシュ)の治療を受けるアルバート。

厳しい訓練を繰り返し、自らの幼少期の辛い話をしたりするうちに、二人は打ち解けあってゆくが・・

感想

コリン・ファースは、なかなか王様に見えなかったけど、クライマックスの演説の途中からほんとうに王に豹変しました。

そして何といってもローグ役のジェフリー・ラッシュの素晴らしいこと。あの深い優しいまなざしで、作品にずんと重みが加わりました。

助演男優賞は逃しましたが、もはやジェフリー・ラッシュはそのレベルではない存在だということだと思います。

国王婦人を演じた、ヘレナ・ボナム・カーターも、変幻自在な女優さんです。

史実に基づいた話ですが、チャーチルの描写が美化しすぎという声も。

それはともかく英国王ジョージ6世がこのときに素晴らしい演説を行ったことは、国民を鼓舞しナチが台頭していた情勢をひっくり返す流れの先駆けとなったのではないでしょうか。