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ファンタジー

『ダークタワー』映画のあらすじ&感想

2017年 スティーブン・キング原作。2007年から執筆し完成までに30年を要した大作を、主要な部分だけにまとめて映画化。それだけに「え、これで終わり?」感が漂います。

あらすじ

ニューヨークで暮らす少年ジェイクは不思議な夢に導かれ、時空を超越する荒廃した異世界に迷い込んでしまう。

現実世界と密接するその世界では、世界の支柱である「タワー」を巡り、タワーを守る拳銃使いの戦士=ガンスリンガー(イドリス・エルバ)のローランドと世界の崩壊をもくろむ黒衣の男ウォルター(マシュー・マコノヒー)が壮絶な戦いを繰り広げていた。映画.com

感想

スティーブン・キングがライフワークとしてきた作品だけに、それを1本の映画にまとめるというのは至難の業だったでしょうが、やはりコンパクトにしちゃったことで、迫力もコンパクトに。

最後のガンスリンガーであるローランドの戦闘シーンは、イドリス・エルバの熱演もあってなかなか見ごたえあったので、映画全体が非常にもったいないと思いました。

まず、世界の支柱となっているダークタワーがいかなるものかが、あまり示されないもしくは説明不足で、ずっともやもやしたままエンディングを迎えたのが最大のミス。

あまり説明口調になるのもなんですが、黒衣の男のシーンや回想の時間のなかで、さりげなく説明できなかったかなあと思います。

ファンタジーとしてはハードめの作品。荒廃した世界を生き抜けるようになるジェイクの成長はさわやかに描けているので、恩讐を持つ男たちの暗い背景の説明は、ジェイクをもっと引き立たせるのに必要だったと思います。