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ドキュメンタリー

『人生フルーツ』映画のあらすじ&感想/こんなふうに生きたいと思えるご夫婦のドキュメンタリー

2017年公開 名古屋の東海テレビ制作のドキュメンタリーの映画化です。90歳と87歳の建築家ご夫妻の雑木林に囲まれた素敵なお家での暮らしを、淡々と綴ったドキュメンタリー映画。名古屋ではロングラン・ヒットとなりました。ひでこさんのたからもの。

あらすじ

90歳の建築家・津端修一さんは、数々の建築に携わってきた。愛知県春日井市にある高蔵寺ニュータウンもその一つ。しかし高度成長期に計画されたそのニュータウンは、津端さんの理想とする、里山の形を残した街づくりとはかけ離れたものだった。

そのことがずっと心に残っている修一さん。ご夫妻のご自宅は、師であるアントニン・レーモンドの自宅を模して建てられていた。

住宅街にありながら、家も庭も自然の山にかえるような暮らしを実践するご夫妻。雑木林の中で、畑を作り、木の実を取り、ジャムなど様々な手作りの料理をつくる奥さんの英子さん。

2人の暮らしは、人間の理想の暮らしのようだった・・。

感想

お子様たちは独立し、2人で悠々自適な暮らしをしているご夫婦はたくさんおられると思いますが、このように里山の自然の中で、何でも器用に手作りしてしまう英子さんと現役建築家の修一さんのような、こんな素敵なご夫婦は見たことがありませんでした。

若い頃に携わった、高蔵寺ニュータウンのことが今も心に残る修一さん。その高蔵寺ニュータウンの分譲住宅に今も暮らし、そのご自宅を自然の林のように育てていくような暮らし方。あこがれます。

英子さんのつくるジャムはスクリーンから香りがただよってくるようです。こんな風に暮らしてみたいな、と思いながら見ていると、でも最後にはちょっと悲しい展開が。涙なしには見れませんでした。

ナレーションは樹木希林さんが担当しています。希林さんと英子さんはこのあと親交があったようです。

こんなふうに年を重ねていけたらいいな、という気持ちになります。年を取ることにあこがれてしまうような、そんなご夫婦です。

その高蔵寺ニュータウンは今は高齢化が進み、過疎のニュータウンになりつつあります。もしかしたら、里山を残さなかったことと関係あるかもしれないですね。