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『007 スペクター』映画のあらすじ&感想/シリーズ最高傑作と言えるでしょう

2015年 サム・メンデス監督 原題:Spectre 前作スカイフォールからの続きの話です。冒頭のメキシコシティのシーンは長回しのワンカットだということ。いきなり気持ちを摑まれて、ぐいぐい引き込まれます。

あらすじ

ジェームス・ボンド(ダニエル・クレイグ)はメキシコシティの「死者の日」に、スキアラという男を追っていた。

爆破によって混乱した街の中でようやくスキアラを追い詰め、彼の指にはまっていた不思議な紋章の指輪を奪い取り、ヘリから突き落とした。

MI6本部に戻ったボンドは、Mから謹慎を命じられる。ボンドは死んだ前任のMの指示で、ある組織の調査に動いていることを誰にも明かしていなかった。

さらにボンドはその組織とMr.ホワイト(カジノ・ロワイヤルに登場)とのつながりを知り、潜伏先に向かう。しかしホワイトは組織の手で瀕死の状態にあり、組織が世界的な秘密組織であることを話し、そして娘の命を守ってほしいとボンドに頼むのだった。

ボンドは娘のマドレーヌ(レア・セドゥ)を殺し屋から間一髪で助け出した。そして彼女から組織の名前「スペクター」を聞き出すのだった。

感想

もうレア・セドゥの登場で、後半はブロンド色の印象しか残りません。特別に美しいという人でもないのですが、存在感がすごい。

アクの強いボンドさんや、悪役さんたちに囲まれながら、彼女の持つオーラは本当に強いです。

この作品と「スカイホール」がサム・メンデス作品です。冒頭のメキシコシティのシーンでぐっと摑まれるのですが、最後の最後はちょっと息切れで減速した感が。

最初から最後までタフな展開を見せることが、ダニエル版の最大の特徴ですが、なぜかこの「スペクター」は少しだけ惜しい感じを残しました。

レア・セドゥ演じるマドレーヌの存在感にすべてを委ねたのだとしたら、それはちょっと惜しい間違い。この次回作「ノータイム・トゥ・ダイ」に繋がるプレリュードとしているのかもしれないですが、ほんの数ミリ消化不良が残ります。