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『アイリッシュマン』映画のあらすじ&感想/大物感漂いすぎが堪能できます

2019年 マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ主演。3時間半の長丁場。興味がある人とない人とで感想が分かれるようです。

あらすじ

1999年、老人ホームに入っているフランク・シーラン(ロバート・デ・ニーロ)は、昔の出来事を語り始めた。

1950年、フランクは肉の横流しを行ったのをきっかけに、マフィアの大物ラッセル(ジョー・ペシ)の仕事をするようになる。

アイルランド人であるフランクはシチリア島出身でないためマフィアにはなれず、その手先のヒットマンとして働き、何十人も殺めた。

ラッセルの紹介で全米トラック協会の委員長ジミー・ホッファ(アル・パチーノ)のボディーガードになったフランク。

組織の中ではだんだんとのし上がり、家族を守っていたが、娘のペギーはフランクに心を閉ざしている。

1975年、フランクはラッセルや妻たちとともに友人の娘の結婚式に向かった。そしてフランクにはもう一つの「仕事」があった。

そのことはフランクの心に重く残り、晩年になって神父に懺悔するほどだった・・。

感想

マーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジョー・ペシときたら、「おお!」となる世代です。彼らの重厚な演技が堪能できました。

前半の1950年代の部分、どうやっても高齢であることは隠せませんが、展開の速さでなんとかカバー。大物感が漂いすぎですが、そこは仕方がないですね。

マフィアにはイタリア・シチリア島出身でないとなれないとは初めて知りました。実在のヒットマン、フランク・シーランは「アイリッシュマン」というあだ名で呼ばれていました。

彼の回想をもとにしたノンフィクションが発売されたのは、亡くなったあとの2003年。

1975年に失踪したままの大物ホッファの事件の真実を告白した内容で、アメリカでは大騒ぎになりましたが、フランクの告白は事実ではないという見方もあるようです。

1975年のその日。クライマックスで再現されるその日の出来事は、BGMなしの静かな淡々とした、そして緊張感のあるシーンとなりました。

ホッファとは親友であるフランクのただならぬ心中を、表情をあまり動かさず表現するデ・ニーロの名演技はもはや異次元です。

デ・ニーロ、スコセッシと聞いて「おお!」となる方たちは、なるべく見逃さないほうがいい作品かなと思いました。


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