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『アルゴ』映画のあらすじ&感想

2012年作品。アカデミー作品賞受賞。ベン・アフレック監督。実際に起きた、イランのアメリカ大使館人質事件を題材にしています。しかしよく調べてみると、事実とは相違があるそうです。よりハラハラするように脚色されているようです。
アルゴ (字幕版)

でもそのハラハラはうまく機能していて、確かに引き込まれる面白さでした。

主演もベン・アフレックですが、まあベンが出るしかないとは思いますが、主演でないほうがよかったかなあ・・。

あらすじ

1979年11月。イラン革命のあと、国外に逃亡した国王をアメリカが受け入れた事に反発したデモ隊が、アメリカ大使館員52名を人質に大使館を占拠。

しかしそのほかにも6名がカナダ大使の私邸に逃げ込んでいた。その6名を救出するために、ベン・アフレック扮するCIA秘密工作員のトニーが送り込まれた。

作戦は、イランでSF映画の撮影のためのロケハンをするために入国したと偽装して、テヘランから脱出させようという、荒唐無稽なものだった・・。

感想

これは本当に行われた作戦で、ハリウッドの実際のメーキャップの有名な人もかかわっていたといいます。

「アルゴ」というのはそのニセSF映画のタイトル。パンフレットなどもたくさん作り、実際にハリウッドに事務所も構え、嘘の大記者会見も催したのです。

そしてこの「カナダの策謀」と呼ばれる作戦は大成功しますが、まだ52名の人質が残っていたので、詳細は1997年まで秘密となります。52名全員が解放されたのは、1981年1月のことでした。

1997年。この頃すでに大人でしたが、ぼんやりした若者だったので、まったく事件のことも記憶になく、もっと言えばイラン革命のことも、ほとんど知識もありませんでした。ほんとに恥ずかしい。

映画はデモのシーンなど、当時のイランの熱気を終始伝える演出で、「すごいロケだったんだな」と思っていましたが、実はイランでは全く撮影をしていないことがあとでわかり、これこそ観客をだますうまい偽装だった、と感心しました。